漂う川にも等しく星は降る

短歌と詩と掌編とか日常いろいろ

詩 - いつだってわたしは

いつだってわたしは どこまでも とべるのに どこへだって いけるのに だれにだって なれるのに とらえてはなさないのは いつだってわたしで いまだってがんじがらめになって なにもかも だれもかれも わからなくなってしまう わたしはいつだって とうめいで …

詩 - 何もないところから僕らは生まれて

何もないところから僕らは生まれて 求めて 求められて しあわせだね って笑い合ったのは昨日なのに 寂しさを抱えた心が今日に絡まって ひとつになろうとして伸ばした指先は 君に触れられないまま擦り抜ける 目の前にいた君が 背中合わせに立っていて 見よう…

詩 - 夜の海に浮かぶ

夜の海に浮かぶ 波が優しく打ち付けて 私を連れ去る 月明かりに照らされて 波が連れ去る 遠く 遠く 岸から離れる 私はいつも不安になる 行き先のわからない導きに戸惑う 信じたくても信じられなくて 委ねたくても委ねられなくて 浮かぶのを止めたくてもがく…