漂う川にも等しく星は降る

短歌と詩と掌編とか日常いろいろ

詩 - 夜の海に浮かぶ

夜の海に浮かぶ

波が優しく打ち付けて 私を連れ去る

月明かりに照らされて 波が連れ去る

遠く 遠く 岸から離れる

 

私はいつも不安になる

行き先のわからない導きに戸惑う

 

信じたくても信じられなくて

委ねたくても委ねられなくて

浮かぶのを止めたくてもがくのだけど

優しく包まれると何も言えなくなる

もう流れは止められないのだと知る

 

たゆたう以外に選択肢はなくて

見上げた夜空の瞬く星に 私はなれなかった