漂う川にも等しく星は降る

短歌と詩と掌編とか日常いろいろ

詩 - 何もないところから僕らは生まれて

何もないところから僕らは生まれて

求めて 求められて

しあわせだね って笑い合ったのは昨日なのに

 

寂しさを抱えた心が今日に絡まって

ひとつになろうとして伸ばした指先は

君に触れられないまま擦り抜ける

 

目の前にいた君が 背中合わせに立っていて

見ようとしても見えなくて

交わりたくても交われない

 

届くはずなのに遠くに在って

触れてるはずなのに其処に無い

 

どれが真実かなんてわからないまま

事実を紡いで平静を装うけど

本当は 悲鳴をあげた僕自身が

身体を突き破って出てきてしまいそうで

 

昨日も 今日も きっと明日も 僕自身に怯えてる